移動知研究会 のバックアップ(No.6)


移動知研究会とは? †

  • H15年度,計測自動制御学会の時限つき研究会として発足.H17年度より,計測自動制御学会システム・情報部門の調査研究会となる.
  • 正式名称は「身体・脳・環境の相互作用による適応的運動機能の発現に関する調査研究会」
    (2004年12月までは「移動知実現のシステム原理とその工学的実現に関する調査研究会」でした)
  • 設立趣旨

生物の移動は,遊泳,歩行から飛翔にいたるまで,さまざまな形態をとっているが,基本的には食物の獲得,ならびに外敵に対する防御手段として発達してきた.しかしながら一方で,移動は,「身体」という物理的実体を介して,認知主体と環境や他者との多様な相互作用を生み出す最も強力かつ主体的な原動力ともなっている.この移動によって生み出される相互作用が,生物の形態のみならず,主体の知的機能を飛躍的に発展させてきたことは間違いない.その結果,生物は,動的かつ予測不可能的に変化する環境(無限定環境)においても,移動を通して自己の身体と環境・他者との関係を能動的かつ合目的的に自己組織化し,主体的な知的判断を可能にしている.換言すれば,移動は,未知・動的環境に対して柔軟かつ実時間で適応し,認知主体の自己存続を可能とする「知能」を支える鍵となっている.我々は,このような移動によってもたらされる知能の形態を「移動知(mobiligence)」と呼んでいる.一方,ロボティクスの分野では,近年,二足歩行ロボットや,ロボカップ・サッカーロボット,ペットロボットなど移動機能を持ったさまざまなロボットが開発されている.しかしなが ら,それらの動きは,大容量メモリを背景に,設計者が予め想定した条件下でいかなる行動を行うかをコーディングすることで制御されており,ロボット自らが獲得した機能ではない.また,作り込まれた機能を基に,新たな行動を獲得する能力もあり得ない.しかるに,災害救助,深海・惑星探査等で求められているロボットは,常に不確定な要素が存在する無限定環境で動作することが必要となり,従来のアプローチでは実時間で対応することができない.本研究会では,移動は,身体の(物理的・計算的資源の)有限性という強い拘束条件の下で,環境への適応を可能とする「知の生成」の必要条件を担っている,との観点に立脚する.そして,固有の知覚・行動空間を有するロボットが,無限定な環境においても移動を通して「知を創発」する,いわば「内在的な知」の獲得プロセスの数理的・生物学的原理を考察するとともに,その工学的実現に向けての計算手法を開発することを目的とする.本研究を通して,自律的に時間的・空間的予測を生成して,無限定環境に頑健かつ実時間で対処可能な行動主体の実現方策の構築が期待できる.また,適宜,研究会・講習会・シンポジウムを開催し,本調査研究会における議論の結果を公表することも予定している.結論として,「生物の知能発現の根本原理が移動することにある」とする本研究は,極めて稀有な存在であると断じることができる.また,本研究会は,ロボット工学,システム科学だけでなく,神経生理学や運動制御に関係する若手研究者の参画も想定しており,「移動」という観点を共通の切り口として行動主体の機能生成の本質を考察する場を提供する意義は極めて大きいと考える.

メンバー †

氏 名所 属
主 査倉林大輔東京工業大学
副主査大須賀公一神戸大学
主幹事近藤敏之東京工業大学
副幹事井上康介茨城大学
会 員青沼仁志北海道大学
淺間 一東京大学
石黒章夫名古屋大学
伊藤宏司東京工業大学
伊藤 聡岐阜大学
太田 順東京大学
川端邦明理化学研究所
神崎亮平東京大学
北澤 茂順天堂大学
木村 浩電気通信大学
高草木薫旭川医科大学
土屋和雄京都大学
辻田勝吉大阪工業大学
藤井輝夫東京大学
細田 耕大阪大学
矢野雅文東北大学
横小路泰義京都大学
(五十音順)

移動知メーリングリストについて †

  • このメーリングリストでは,移動知に関連する研究会の会告などをお知らせいたします.メーリングリストへの登録を希望される方は近藤(kon(a)dis.titech.ac.jp)まで電子メールにて,(1)お名前,(2)所属,(3)メールアドレス,をご連絡下さい.

移動知研究会メンバー限定ページ †

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